観光はアジアの大きな収入源
イギリスのザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)によるアジアの旅行準備完了指数が発表されました。
観光は多くのアジア経済にとって重要な収入源であり、平均すると国際観光がGDPの10%以上に相当します。アジア諸国に関しては、タイ、シンガポール、日本、韓国、台湾、中国などへ世界各地から観光客が訪れていますが、下のグラフにもあるように、モルディブ、バヌアツ、フィジーなどの島嶼国や、マカオや香港のような都市経済国家は特に依存度が高い結果が出ています。

アジア旅行準備完了指数
アジア旅行完了準備(ATR)指数は、アジア経済全体の観光回復の見込みを評価するもので、外国人観光客の心理に影響を与える可能性のある「渡航先でのワクチン接種率」「渡航のしやすさ」「帰国後の検疫の必要性」3つの指標をもとに算出しています。この指数の特徴は、ワクチン接種率よりも、渡航制限に大きなウェイトを置いています。
新型コロナウイルス感染症に対する一般的な認識は、ワクチン接種率と重症度の低下により、恐怖心が薄れています、一方で、入国後の隔離などといった渡航制限は渡航者にとって多大な時間と費用がかかり、旅行計画を複雑にします。
アジア旅行完了準備指数に基づくランキングは以下の通りです。なお、入国規制の緩和などが進み、旅行準備が整っている国、地域ほど数値が高くなり上位にランクインしています。

ランキングによると、フィジー、モルディブ、スリランカなど、指数の上位国は2021年以前からビザや入国制限を緩和しています。また、感染リスクの低下で国境閉鎖措置が意味をなさなくなったことから、タイ、マレーシア、ベトナム、シンガポール、フィリピンでは3月から4月にかけて国境解放が加速しました。
一方で、観光業への依存度が低い北東アジアでは、国際観光の再開が遅れています。特に中国では、香港とマカオとともに、少なくとも現在までゼロコロナ政策を維持しています。
日本の順位を見ると、ワクチン接種率は上位に位置していますが、旅行のしやすさと帰国時の利便性のスコアが悪く、下位になっています。ただし、この調査は3月24日時点のものであり、5月6月の入国規制のさらなる緩和があればスコアは変わってくるものと予想されます。
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