新規路線の開設や再開の動き
世界的な新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う各国での入国規制などにより、世界各国の航空会社は大きな影響を受けています。
IATA(世界航空運送協会)によると、2021年5月の世界の航空需要は、国内線と国際線ではよりわずかに改善したものの、2019年と比較すると依然として大きく下回っているということです。
2019年5月と比較して有償旅客の輸送距離を示すRPK(有償旅客キロ)に基づく5月の総航空需要は85.1%減となり、4月の87.2%から2.1ポイント改善しました。
またIATAは7月14日、世界各国に対し、国際旅行に関するWHOガイダンスに従うよう要請し「旅行者は感染症の高リスクではない」と強調しました。(過去記事参照▶︎「国際航空運送協会(IATA):国際移動は高リスクではない」)
世界各国では、運休や減便は依然として多くなっていますが、新規路線の開設や再開の動きも活発となっています。
過去記事にてアジアと東南アジアについてご紹介しましたので、今回は、欧米諸国とオセアニアについてご紹介します。
北・南米の動き
- アメリカ
イギリスがワクチン済のアメリカからの渡航者の受け入れを8月2日から再開することを受けて、ユナイテッド航空は米英路線を週40週以上運行します。また、同社は冬にアメリカ南部の避寒地への運行も増やす予定とのことです。
アメリカ運輸省は、7月26日、アメリカ航空会社の5月の旅客数が5,660万人と、前月から19%増加したと発表しました。昨年同月からは7倍超えとなったものの、2019年の水準をなお30%下回っているとしています。 - カナダ
エア・カナダは9月7日から、成田⇄バンクーバー線を週5便に増便します。
カナダ政府が新型コロナウイルスワクチン接種の完了を条件として、外国人旅行者の受け入れ再開の方針を示したことを受けたものです。

ヨーロッパの動き
- イギリス
イギリスの航空業界は7月26日、イギリス政府に対して新型コロナウイルスワクチン接種を完了した人の自主隔離義務の解除を求めました。次回の渡航制限改定で措置を取らなければ、航空業界の雇用喪失が進むと警告しました。 - ドイツ
ルフトハンザ航空は、羽田⇄フランクフルト線は7月1日から、週3便からデイリー運航に増便し、機材もボーイング747-8型機に大型化しました。
また同社は、冬の旅行シーズンとドバイ万博の開幕に合わせ、10月1日にミュンヘン⇄ドバイ線を開設します。 - スイス
スイス・インターナショナル・エアラインズは、成田⇄チューリッヒ線について、7月3日から週3便に増便しました。 - イタリア
アリタリア・イタリア航空は、成田⇄ローマ線を開設し、7月11日に発便が羽田を出発しました。
同便は当初、2020年3月からデイリー運航する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で複数回延期されていました。 - フィンランド
フィンエアーは、10月からストックホルム⇄バンコク・プーケット・マイアミ線を開設します。 - 北欧3国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)
スカンジナビア航空は、新型コロナウイルスの影響で2020年3月から延期されていた羽田⇄コペンハーゲン線を開設し、7月12日に初便が羽田を出発しました。成田からの移管で、定期便として羽田空港に乗り入れるのは43年ぶりとのことです。
また、同社は需要の増加に伴って、アメリカ線を全て再開します。

■グローバル・タックスフリー株式会社
担当部門:広報部
所在地 :東京都港区六本木7-8-6 7階
電話番号:03-5544-8371
公式ホームページ: https://global-taxfree.jp/
公式ブログ : https://globaltaxfree.jp/