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イタリア、オーバーツーリズム対策を本格化

オーバーツーリズムへの本格的な対策とは

イタリアの「水の都」、ベネチアへの大型クルーズ船の乗り入れが8月1日から禁止となります。
ベネチアは観光大国、イタリアの中でも周辺地域は高い知名度と人気を誇っています。しかし、多くの観光客が押し寄せる影響により、一部の地域住民からは不満や反対の声が上がっていました。大型船が街の景観を損ねている、クルーズ船が起こす波によって街の基礎が侵食されているなどのオーバーツーリズム(※多数の観光客が観光地を訪れることにより、発生する諸問題の総称)の問題が生じていたのです。
2021年6月には、コロナ禍による行動制限が緩和されて以来初めてのクルーズ船がベネチアから出港しましたが、観光再開を喜ぶ労働者、市当局とは反対に、ボートに乗ってクルーズ船の周りから抗議の声をあげる人も見られました。
同月には、国際教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が、ベネチアを価値が失われる恐れがある「危機遺産」に登録することを勧告しています。
そうした中で、オーバーツーリズムへの対策として、イタリア政府はベネチアが「危機遺産」に登録されることを回避するために、ベネチアへの大型クルーズ船入港を禁止することを発表しました。
重量2万5000トン以上、長さ180メートル以上などに該当する船を対象に、サン・マルコ広場の周辺の運河などに入れなくするということです。

イタリアの今:コロナの現状

現在のイタリアは、増加傾向にあり、平均で1日約1,700人の新規感染者が報告されています。1日平均人数のピークだった2020年11月16日の7%になります。
また、ワクチン接種に関しては、1回以上の接種完了は、人口の約60.6%で、必要回数のワクチン接種完了は、人口の43.7%になります。
イタリアでは、ワクチン接種が完了し、PCR検査での陰性証明を提示した旅行者に対し、2021年5月から入国後の10日間の隔離措置を撤廃しました。

Image by : 『Googleニュース』https://bit.ly/3wQJbep

オーバーツーリズム早くも懸念

イタリアでは、5月16日から日本人に対してもワクチンを接種済であれば隔離なしでの渡航を再開させるなど、観光業復活に向けて早くも動き出しています。
一方では、観光客を迎え入れる側の住民からは懸念の声も上がっています。クルーズ船出港の際にボートに乗ってクルーズ船の周りから抗議の声をあげ、港では、『大きな船はいらない』などと書かれた旗を掲げる大勢の人々が集まりました。
港湾局やそこで働く労働者、市当局はクルーズ船出港をビジネス再開の象徴として歓迎しています。イタリアにおいて観光業が占めるGDPの割合は、13.1%であり、経済復興のためにも観光業復活は欠かせません。

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